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先日、会期ぎりぎりの滑り込みで、永青文庫「戦国最強の家老―細川家を支えた重臣松井家とその至宝―」を見に行ってきました。
文京区は学生時代に10年ほど通った馴染みある場所で、お散歩日和に誘われてなんとなく足を運んだのですが、行ってびっくり!千利休最期の直筆の書状など、思いがけぬ茶の歴史に触れることとなりました。
わび茶を大成させた千利休。豊臣秀吉の茶頭、そして片腕として大きな信頼を得ていたにもかかわらず、ひとり寂しい最期を迎えることになる姿を思うと、生きることは何なのかと、考えずにはいられません。
最終的に千利休は豊臣政権下から追い出され、堺へと行くことになるわけですが、その時細川忠興と古田織部が見送りに来る有名なシーン。
さらっと書くとふんふん、って感じなのですが、秀吉の怒りに触れぬよう見送りも憚られる状況下、危険を顧みず別れを告げにきたふたりを思うと、なんとも言えない気持ちになります。
そしてこの、2人が見送りに来ていた史実はどこから来ているかというと。
このお見送り、本当は細川家の重臣松井康之も一緒に行くはずだったそうで、3人で見送る予定だった。しかしながら、急遽、松井康之は都合がつかなくなってしまった。そこで彼は千利休へ手紙を出した。
その手紙の返事として、千利休が松井康之へ送った書状が今も残っており、そこにはお礼の言葉と、前述の二人が見送りにきたことが書かれていたのです。
千利休はこの2週間後、切腹(?)したと伝えられています。
今回、永青文庫ではこの書状が展示されていました。永青文庫は細川家伝来の文化財を所蔵している博物館。重臣松井康之が千利休から受け取った最期の書状だけでなく、千利休の花押がすえられた茶壺の展示などもあり、戦国時代の茶の湯の世界へそのまま入り込んだようなリアリティー溢れる展覧会でした。
細川元首相の細川家。所蔵の文化財は素晴らしいものばかりです。
(千利休最期の書状は家臣の松井家が所蔵。)
永青文庫、とってもおすすめです。
裏に広がる庭園がとっても素晴らしいので、ぜひ江戸川橋の駅からお散歩して下さい。
そして帰りにフランスパンを買うのをお忘れなく(*´-`)
「戦国最強の家老
―細川家を支えた重臣松井家とその至宝―」🏛 永青文庫(文京区目白台)