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私は今、イポー駅です。駅舎の片隅にある、小さなカフェで列車を待っています。数えるほどしか人が入らないような、本当にこじんまりとしたカフェです。
イポーの駅舎は英国時代のもので、白亜のコロニアル建築が美しく壮麗です。以前は2階にホテルが入っていたけれど、数年前にクローズしたのだとか。マレー鉄道も電化区間が増え、特急電車が多くなっているので、駅での滞在は必要なくなったのかもしれません。
さて、ここのカフェ。小さいけれど、メニューは豊富!大好きなアイスリマウティーとカヤパフを食べながら、少し遅れている列車を待ちます。(アイスリマウティーについては、また書きますね。)
キャメロン・ハイランドでお世話になった人たち。茶園のお母さん、ホテルの人たち、街の食堂のお兄さん。いつもお世話になっている運転手の娘さんは、次会う時には何歳になっているかしら。みんなの顔を思い浮かべながら、少し淋しいきもちになります。でも、きっとまた会える。日本にいても、どこにいても、人生はこの繰り返し。きっと絶対だいじょうぶ、と言い聞かせ、次の街へ。
マレーシアで紅茶と言えば、忘れてはいけないのが「Teh tarik テタレ」。紅茶と練乳を合わせた甘いミルクティーです。
コピティアム(ドリンクや軽食を出すお店)やカフェ、屋台など、さまざまな場所で飲むことができます。マクドナルドのメニューにも。
そしてこのテタレですが「テ=紅茶」「タレ=引く」という言葉通り、引くように高いところから注ぎ落として作ります。
この動作を何度も繰り返すことで、ふわふわに泡立ち、口どけクリーミーな紅茶ができあがるのだとか。さらに、温度が下がるので飲みやすくなる効果も。
写真はリトルインディアのナシカンダール屋さん。「写真撮ってもいいですか?」と聞くと、「テタレを作るのは僕の方が上手いよ、カメラの準備はいいかい?」と、代わる代わる熱いパフォーマンスを見せてくれました。
実際マレーシアでは、このパフォーマンスを競い合う大会も行われており、2015年に行われた大会の冊子がこちら。
さて、このテタレですが、お店によっては冷たいバージョンもあります。そしてこのアイステタレを持ち帰りでお願いすると…
テタレには他にもさまざまなバージョンがあります。それはまた、別の日記で。
※写真は掲載許可をいただいております
紅茶の旅 in マレーシア。はじまりは「サバティー」から。
マレーシアの紅茶産地としてよく知られるのは、マレー半島側の「キャメロン・ハイランド」ですが、ボルネオ島側にも大きな産地があります。サバ州で生産される「サバティー」です。
今回の旅、この先キャメロン・ハイランドには足を運ぶ予定ですが、サバには行かれないので。まずはクアラルンプールにあるサバティー専門の紅茶屋さんへいってきました。
初めての訪問。メニューにはサバティーをベースとした紅茶が20種類ほど並びます。お店の方に教えて頂きながら「ブラックティー(ノンフレーバー)」と「パンダンティー」の2種選びました。それから「パンダンチーズケーキ」も。
パンダンはマレーシアではお菓子や料理などによく使われる植物です。独特の甘い香りが郷愁を誘う感じで私は好きです。ちなみにチーズケーキの緑色は、パンダンリーフから抽出される天然の色。
パンダンティー好みでした。パンダンと紅茶が相まって、やさしく懐かしい香りに癒やされました。パンダンの香りがふんわり乗った正統派チーズケーキもおいしかったです。
静かで落ち着いた空間も心地良く、お店の方にサバティーについて色々教えて頂きながら、つい長居をしてしまった午後。