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毎日新聞旅行「世界紅茶紀行」
7月より新シリーズをスタートします。
◆新シリーズ「世界の穀物と茶菓子紀行」
穀物の視点から、世界の菓子文化、そして茶文化を考えていきます。講義では、世界のさまざまな茶菓子もご紹介。穀物からみる世界のお茶時間です。
【Vol.1 コメ編】
第1回目の今回は“コメ”からみる世界の茶菓子文化をお届けします。日本人にとって身近な存在である“コメ”とはどのような穀物なのか。そしてコメ産地に固有の茶菓子とは?茶産地、茶文化との重なりも考えていきます。
◆毎日新聞旅行主催 ランチ付き紅茶セミナー
「世界紅茶物語」 九段下/1回完結
・7.5(土)世界の穀物と茶菓子紀行 コメ編
おはようございます。
以前、このブログにもたびたび書いたけれど、早朝のベランダが好きです。
今日もミルクティー片手に、朝4時の空を見上げています。
今朝は「アッサムCTCのミルクティー」でスタート。
空の端が、遠くからわずかに染まりゆく時間。
そのまた向こう側に広がる世界に思いを馳せるような、旅に出たいなぁと思う気持ちと同じような。
私は今、マレー鉄道のイポー駅です。駅舎の片隅にある、小さなカフェで列車を待っています。数えるほどしか人が入らないような、本当にこじんまりとしたカフェです。
イポーの駅舎は英国時代のもので、白亜のコロニアル建築が美しく壮麗です。以前は2階にホテルが入っていたけれど、数年前にクローズしたのだとか。マレー鉄道も電化区間が増え、特急電車が多くなっているので、駅での滞在は必要なくなったのかもしれません。
さて、ここのカフェ。小さいけれど、メニューは豊富!大好きなアイスリマウティーとカヤパフを食べながら、少し遅れている列車を待ちます。(アイスリマウティーについては、また書きますね。)
キャメロン・ハイランドでお世話になった人たち。茶園のお母さん、ホテルの人たち、街の食堂のお兄さん。いつもお世話になっている運転手の娘さんは、次会う時には何歳になっているかしら。みんなの顔を思い浮かべながら、少し淋しいきもちになります。でも、きっとまた会える。日本にいても、どこにいても、人生はこの繰り返し。きっと絶対だいじょうぶ、と言い聞かせ、次の街へ。
マレーシアで紅茶と言えば、忘れてはいけないのが「Teh tarik テタレ」。紅茶と練乳を合わせた甘いミルクティーです。
コピティアム(ドリンクや軽食を出すお店)やカフェ、屋台など、さまざまな場所で飲むことができます。マクドナルドのメニューにも。
そしてこのテタレですが「テ=紅茶」「タレ=引く」という言葉通り、引くように高いところから注ぎ落として作ります。
この動作を何度も繰り返すことで、ふわふわに泡立ち、口どけクリーミーな紅茶ができあがるのだとか。さらに、温度が下がるので飲みやすくなる効果も。
写真はリトルインディアのナシカンダール屋さん。「写真撮ってもいいですか?」と聞くと、「テタレを作るのは僕の方が上手いよ、カメラの準備はいいかい?」と、代わる代わる熱いパフォーマンスを見せてくれました。
実際マレーシアでは、このパフォーマンスを競い合う大会も行われており、2015年に行われた大会の冊子がこちら。
さて、このテタレですが、お店によっては冷たいバージョンもあります。そしてこのアイステタレを持ち帰りでお願いすると…
テタレには他にもさまざまなバージョンがあります。それはまた、別の日記で。
※写真は掲載許可をいただいております